1.昨年は過去最高の66円上昇。2026年度はそれに次ぐ『+55円』に。

今年の最低賃金POINT!

全国加重平均 +55円(時給としては1,176円に)
引き上げ率:4.9% (前年度は6.3%)

2026年7月28日、厚生労働省の中央最低賃金審議会から今年度の改定目安(答申)が発表されました。

前年度(+66円)の記録的な引き上げ幅に比べると、伸び幅自体はやや落ち着いた印象を受けます。しかし、依然として過去2番目の大幅な引き上げ水準が続いており、企業の負担感や人件費への影響は大きいと思われます。

今後の方針にも変化が!

政府は『2020年代に全国平均1,500円』という目標を掲げていましたが、「骨太の方針2026」にて、『遅くとも2030年代前半できる限り早期に全国平均1,500円を達成する』とやや後ろ倒しに修正されました。

さらに注目したいのが、政府の新たな方針です。
「2029年度までに、物価上昇+1%程度上回る賃金上昇を、賃上げのノルム(社会通念)として定着させる」という目標が打ち出されました。

中長期的な賃上げを前提とした計画をたてることが、ますます必要となってきていると言えます。

2.地方の上げ幅に注目!都市 vs 地方

最低賃金は、都道府県の経済実態に応じ、3つのランクに分けて引き上げ額の目安が示されています。
あなたの住んでいるところは、どのランクに当てはまりますか?

今回の答申で最も特徴的なのが、「地方(B・Cランク)の上げ幅が、都市部(Aランク)を上回った」点です。
東京や神奈川などの都市部よりも、地方の上げ幅を+2円高く設定することで、地域間格差の是正を図っています。

今後は、この答申を参考にしつつ地域における賃金実態調査や参考人の意見等も踏まえた調査審議の上、各地方最低賃金審議会で答申を行い、各都道府県労働局長が地域別最低賃金額を決定することになります。

ちょっと気になる豆知識|知っていますか?ビッグマック指数

ビッグマック指数とは?

ビッグマック指数(Big Mac Index)とは、
イギリスの経済専門誌『エコノミスト』が考案した経済指標
世界中で同じ品質で売られているマクドナルドの
「ビッグマック」の価格を比較することで、
「各国の物価の高さ」や「通貨の実力」を測るもの

ビッグマック指数を使って「最低賃金でビッグマックを1個買うために何分働かなければならないか」(ワーキングタイム指数)を比較した図解を作成しました。

最低賃金(全国平均)が時給1,176円になると仮定すると、日本の最低賃金で「ビッグマック1個を買うのに必要な労働時間」は25分程度になります。上位国に比べるとまだ開きがありますが、ここ数年の最低賃金引き上げにより、着実に購買力上の追いつきが見られます。

3.異例だった昨年。今年はどうなる?➡例年通りに戻る見込み

2025年の最低賃金の改定は、”異例”といえる状況でした。39道府県で目安額を上回る答申が出され、うち11県では、目安額を10円以上上回る高い引上げ額となりました。また発効日についても、例年10月1日前後であったところ11月以降を発効日とする地域が27 府県に達し、令和8年1月1日以降を発効日とする地域も6県ありました。

こういった状況をうけ、『令和7年度地方最低賃金審議会の審議結果を踏まえた論点と考え方の整理』が公表されています。
(令和8年6月23日第73回中央最低賃金審議会)

引き上げ額について

以下のようなケースは適切でない

・近隣県等との金額のみの比較だけで最低賃金額を決める
・最下位を避けたいという動機から、地域の実態と乖離した引上げ額を導き出す

➡法定3要素(労働者の生計費・賃金・事業の賃金支払能力)を総合的に考慮して地域別最低賃金額を決定すべき

発効日について

地域間の発効日の極端なばらつきは、以下の課題がある

・全国的な整合性の観点
・一時的に地域間格差が拡大すること
・年度ごとに発効時期が大幅に変わるのであれば、労使双方の予見可能性を損なうおそれがあること

引き上げ額について

以下のようなケースは適切でない

・近隣県等との金額のみの比較だけで最低賃金額を決める
・最下位を避けたいという動機から、地域の実態と乖離した引上げ額を導き出す

➡法定3要素(労働者の生計費・賃金・事業の賃金支払能力)を総合的に考慮して地域別最低賃金額を決定すべき

発効日について

地域間の発効日の極端なばらつきは、以下の課題がある

・全国的な整合性の観点
・一時的に地域間格差が拡大すること
・年度ごとに発効時期が大幅に変わるのであれば、労使双方の予見可能性を損なうおそれがあること

4.自社の地域はどう変わる?各都道府県の動きを押さえよう!

8月に入り、各都道府県の地方最低賃金審議会から「目安通り」あるいは「数円の上乗せ」となる引き上げ額が相次いで答申されています。発効時期は10月初旬〜中旬が中心となる見込みですが、最終的な決定内容は地域ごとに異なるため、継続的な情報収集と迅速な対応が不可欠です。

9月上旬頃の都道府県労働局長による「決定」「官報公示」を経て、いよいよ新賃金が適用されます。
直前で焦らないためにも、今から最新動向を押さえ、体制を整えておくことが大切です。

💡おわりに

グロップジョイでは、人材派遣・アウトソーシングから外国人材の活用まで、企業の「人」と「現場」にまつわる課題解決を幅広くサポートしています。
「まずは資料だけ」「概算を知りたい」という方も、お気軽にご連絡ください。

▷ [お問い合わせはこちら]

▷ [企業様向けサイトTOPはこちら]

上部へスクロール